英語でリーダーシップを学ぶIGBL

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アクティブラーニングとして、英語と日本語のバイリンガル授業が話題の経営学部。担当している栗山先生とスカダー先生にお話を伺ってみました。

苦手な人こそ理解が進む!英語と日本語で同時に学べる授業。
英語を学ぶための工夫がすべて詰まっている。


Introduction to Global Business Leadershipについて教えてください。

栗山学部長
創価大学経営学部では、1年次2年次においては基礎をしっかりと優先課題を決めて集中してやる方がいいだろうと、プロフェッショナルコースでは簿記を、グローバル・ビジネスリーダーコースでは英語を集中して学習することにしています。
この授業の最大の特徴は、英語と日本語のバイリンガル授業であるというところです。英語に慣れてもらうと同時に、日本語でしっかりとビジネスリーダーシップの概念について理解してもらうことができます。この授業を経ることによって、より上級の英語科目へ、より深いビジネスの概念へとつながっていくことができると思っています。

3人の先生が行う授業ということですが。

栗山学部長
ベルギー人のドボルー先生、アメリカ人のスカダー先生、そして日本人の私、栗山が講師となります。15回のうち5回ずつ各先生がリーダーとなって講義をします。
ドボルー先生はグローバルなビジネスリーダーとして、どのようなマインドセットを持てばいいのかについて、最新の研究を英語で話してくださいます。ドボルー先生が話した英語を、すぐさま、私が日本語で解説します。そして、最後にスカダー先生が英語でサマライズ、つまり要約をしてくださいます。
ドボルー先生のフランス英語、スカダー先生のネイティブのアメリカ英語が聞け、その違いを体験できます。
私が担当する回は、日本語で話したあと、スカダー先生が英語の解説をします。またスカダー先生の担当する回では、英語の説明のあと、私が日本語で解説を行います。
学生は、英語から日本語、日本語から英語とバイリンガルで聞けるので、非常に理解しやすいようですね。
最初は英語が苦手だった学生も、だんだん慣れていくことができるんです。

英語はツール

いろんな地域の英語を体験できるのは羨ましいです。

栗山学部長
「英語を使うことそのもの」が目的になってはいけません。「英語をツールとして使ってビジネスをすること」こそが大事なんです。
また、私もスカダー先生も国連で勤務した経験があります。国連のような多国籍な組織では、英語で話すときは、みんな英語。フランス語で話すときは、みんなフランス語で話します。きれいな英語を話すことよりも、内容が大事なんです。
スカダー先生
経営学の、ビジネスの概念・コンセプトを初めて聞くときに、英語で理解するのは難しいです。日本語でなら理解することができます。そのコンセプトを日本語で一回聞けば、英語でも理解しやすくなります。理解するとアウトプットができます。
逆もそうで、英語で初めて聞いて、イメージとしてはなんとなく理解できても、日本語で聞くとわかる。そして説明することができるようになる。
辞書を引いて一つ一つ理解していくのも大事ですが、今聞いた話を、ホットなうちに違う英語で、日本語で聞くのは、理解が進むはずです。

人にアウトプットするようにすると、自らの理解も進みますよね。

スカダー先生
そうなんです。グループディスカッションで話します。これが一番大事です。
講義のあとには必ずグループディスカッションをします。
そして全体に向けて発表してもらいます。
それは日本語でも英語でもいいです。
栗山学部長
グループでの議論も英語でも日本語でもいいのですが、英語で議論する人もいました。
全く英語が話せない人もいれば、ネイティブ並にできる人もいます。英語ができる人はどんどん英語で話し、日本語で話す人は日本語で。それはどちらでもOKです。授業の狙いは英語に慣れてもらうことと、ビジネスの概念を理解してもらうことです。

学生さんはこの授業で、特別なチャレンジをすると聞きました。

スカダー先生
TOEICの得点を用いて、春に比べて12月の得点が一番アップしたチームを表彰するというチャレンジを行いました。これは大きなモチベーションにつながったようで、中には得点が2倍以上になったという学生もいます。200点台だった学生が500点台にアップできたそうです。
栗山学部長
学部としても、TOEIC受験者が非常に多くなりました。昨年に比べて100人以上も多くの学生が受験しましたし、平均得点も100数十点上がりました。12月の試験は無料で受けられるので、入学したら是非チャレンジしてもらいたいですね。

ビジネスで平和貢献できる方法が実はいっぱいある

この授業はとてもユニークですね。

スカダー先生
ユニークな部分ばっかりだね(笑)
中でも、イノベーティブ(革新的)なところの一つは、アクティブラーニングです。
アクティブラーニングは、言うのは易しいですが、やるのは実はとても難しいのです。
20人で行うのならまだしも、200人もの学生で、ある程度うまくできた例は聞いたことがないです。
今回のように、「ある程度うまくできた」っていうのは、すごいことだと思いますし、非常にユニークな点だと思います。
チームごとにチャレンジしたり、日本語と英語のバイリンガルでの授業というのは、最先端な授業だと思いますし、非常に教育効果があったと思います。
もう一つユニークな点としては、仮説についての話だけじゃなくて実戦に使えるコンセプトを、テーマにしていることです。
「卒業後、ある日、自分がマネージャー(経営者)になったときに、こういうジレンマ(板ばさみの課題)が起こった場合に、どうやって解決しますか」というような、実戦に使えるコンセプトです。
こういった実際のビジネスの現場で使えるコンセプトがあるのが、普通の講義とは違うと思います。

いろんなケースを使ってディスカッションするんでしょうか。

栗山学部長
ケースはたくさん紹介しました。平和にどれだけビジネスが役立つかという点についてですね。
創大生が持っている「平和に貢献したいという想い」と、ビジネスが、今まであまりつながっていなかったんですが、実際のビジネスの世界では、そういう事例がたくさんあるんです。
特にスカダー先生が国連で経験してきたケースはたくさんあります。
地雷を除去するブルドーザーのような、地雷除去機ですね。山梨日立だったかと思います。
そういった、平和貢献するビジネスのケースというのは、実はたくさんあります。
スカダー先生
普通の講義では、第三者が作ったケース課題を用いる場合が多いんですが、私たちが国連で、「実際に自分が経験したケース課題」を紹介できるのは強みです。

国連での経験を伝えたい

お二人は国連で勤務されていたんですよね。まずは栗山先生からお話を伺ってもよろしいですか?

栗山学部長
私はスイスのジュネーブにある国連機関にいました。
国連では、アメリカ人の職場における存在感っていうのは、想像しているよりもそんなに大きくないんです。
もちろん政治的には存在感ある国です。
ジュネーブでは、フランス人が力を持っていました。
彼らの英語は、フランス訛りの英語でしたが、その影響力や、説得力は、非常に強いものがあります。
また、国連の場では途上国の人たちの影響力が強いんです。
途上国の人で、いろんな英語を喋りながら、いい仕事をしている人たちが、いっぱいいるんです。
私も、当初の印象は、いかに国連と言えど、「アメリカ人的とか、イギリス人的な英語が使われている」のではないかと思っていました。
実際は違いました。
現実はそうではなくて、「英語はツールにすぎない」ということを痛感しました。
それよりも、どれだけ仕事ができるのかというのが大事です。いろんな多国籍な人たちの中で、他者とのハーモニーを保ちながら、時間はかかっても確実に進めていくことができるのかということが重視されています。
よく、「国際人」とか「グローバル人材」と言います。そしてそれは、アメリカ人的な人間になることではないかというイメージがありますが、全くそうではないんだ、ということを実感しました。
そしてよりローカルな現場で活躍できる人材が求められていると感じます。
例えば出身が地方の学生が、卒業後、地元に戻ったとしても、世界の市場を相手にする時代です。
いかにローカルに活躍できるかということが大事だと思います。

スカダー先生の国連でのお話もお聞かせください。

スカダー先生
私は国連で5年働きましたが、最初の2年間はトレーニングセクションというところで働きました。
トレーニングセクションとは、国連で働く人たちや各地へ派遣される人たちに対して、世界中から有名なトレーナーを呼んできてトレーニングをするんです。
例えば、紛争解決の専門家を呼んできて、一緒にカリキュラムを作り、トレーニングを行います。
その後の3年間はユニセフに関わっていました。
ユニセフは、いろんなところから寄付金をいただきますよね。企業や、個人や、政府です。
企業はCSRとして寄付するんですが、企業からお金をもらうのはリスクがあります。スキャンダルなどです。
パートナーシップを結ぶ前に、その会社のバックグランドを調べるんです。いいところも悪いところも全部。
社会貢献、今で言うCSRなんかの研究もしていました。
そのおかげで、企業のパフォーマンスが高いか低いかがわかるようになってきました。
また様々なケースについての紹介ができるのも、このときのおかげです。

積極的な学生が多い授業

学生にとってはエキサイティングな授業ですね。

スカダー先生
講義の一番最初に、学生に対して、チームごとのチャレンジの話や、ディスカッションのあとに全員の前で発表してもらうという話をすると、衝撃が走るようです(笑)
「200人の前で話してください」というのですから、そうですよね。
でも、「ここは安全な環境である」こと、「失敗することは悪いことではなく、それこそが学びになる」こと、を伝えます。
そういうふうな雰囲気を作ることに全力を注ぎます。
すると、だんだん何週間かしていくと、怖い気持ちが少しずつなくなっていき、勇気を出して「ハイっ!」と手を挙げる学生が増えてきます。
発表することは、いろんな意味で勉強になります。
内容は別にして、「コンパクトに、1分以内に、自分の意見を表現する」ということは非常に重要なスキルですね。
やはり受け身、パッシブではつまらないですから。積極的に参加していくと楽しいです。
だんだんと、人に上手に伝えることができるようになっていきます。

モチベーションが高まりそうですね。

スカダー先生
この授業では、モチベーションが高まるような工夫をたくさん仕掛けてあります。
そして、英語で話してすぐ日本語、また英語で話してすぐ日本語、とバイリンガルに授業を進めていきますので、受講者はとてもわかりやすかったのではないかと思います。
栗山学部長
3人の先生の強みを、とてもうまく活かすことができたのではないかと思います。
ティームティーチングが非常にうまくいきましたね。

「講義中も、隣の学生と話してください」

スカダー先生
この授業では、講義中に隣の学生と話すのは大歓迎です。認めているではなく、歓迎です。
「話してください! たくさんたくさん!」と言います。
もちろん、この授業の内容について話してくださいと言いますけどね。
時代は変わりました。
昔の伝統的な「講義だけの授業」ではなく、「講義のいいところ」と、「最近のアクティブラーニング」とを、うまく組み合わせて行くことが大事ですね。

聞けば、モチベーションが湧く授業

どんな学生に受講してもらいたいですか?

スカダー先生
モチベーション高い人にはいつでもウェルカムです。
自分の将来について、ビジネスだけでなくて、もっと大きなビジョンで考えたときに、平和のために役に立ちたいとか、人のために役に立ちたいと考えられる人、そしてリーダーシップを発揮したい人であるとなお良いです。
栗山学部長
日本であれ、世界であれ、リーダーシップは重要です。
それにリーダーシップは役職に関係なく発揮できるもので、たとえ部下でもリーダーシップというのは発揮することができます。

「準備する」という風に考えれば、授業外学習も楽しくなる

逆に今年の課題はありますでしょうか。

栗山学部長
アンケート結果によると、授業外学習時間、いわゆる宿題の時間が少なかったという結果が出ています。
スカダー先生
昨日の復習をもう一度やるのはつまらないですが、明日のプリパレーション(準備)をするとなれば、楽しくなります。
ビジネスでは、相手のためを考えたら、準備をしていくことになる。
明日のための、来週のための準備。そう考えると楽しくなりますよね。

簡単な英語でも、だからこそ通じる

栗山学部長
スカダー先生は英語を簡単に話すことが上手い先生なんですよ。
日本の学生にわかりやすく話すことが得意です。
スカダー先生
14歳からドイツで育ちました。
もちろんドイツ語は話せませんでした。
友達と英語で話すときに、なかなか通じないと、何回も繰り返して話さないといけないです。
そこで気づきました。
1回だけ明確に言えば、伝わるということがわかったんです。
じっくり話して、明確にしゃべれば通じる、と。
これは、学校で学んだことではなく、自分の経験から学んだことでした。
その後、いろんな国に行きましたが、どこの国にいっても「少しだけ、明確に話せば通じる」ということがわかったのです。
栗山学部長
日本の学生にとっては、「スカダー先生の英語はわかりやすい。自分の英語はそんなに悪くないんだっていう自信になる」という声が多いです。

グローバルは掛け声にしてはダメ

栗山学部長
グローバルという掛け声だけでは、その基本的で重要な部分が抜け落ちてしまいます。
そして、グローバルな人材であるとともに、ローカルな人材であるということが必要です。
ローカル人材に求められるものは、地方のことだけ考えていればいいのではなく、ローカルとグローバルをつなぐことです。
例えば、沖縄を活性化するためには、海外の市場をターゲットにして、英語を使える人材が求められていきます。
そういう人材を経営学部としては打ち出したいし、打ち出せる状況にあります。
ぜひ、経営学部で学んでいただき、真のグローバル人材に成長していただければと思います。

安心して挑戦できたし、自信につながった

続きまして、実際に受講した学生の皆さんにお話を伺ってみました。

Introduction to Global Business Leadershipを受講してみての感想をお願いします。

受講生1
英語の授業は、聞き取れないかもしれないという不安がありました。
でも、バイリンガル講義でしたから、英語がわからなくても日本語で理解できるので、安心して受講できました。
受講生2
それに、たくさんのSAさんがいて、サポートしてくれました。SAさんは先輩たちなので、専門分野の知識もあり、分からないところも質問しやすかったです。
先生方も、英語と日本語のネイティブの先生がいて、両方聞いてくれるので、質問するときに使い分けができてよかったです。たとえば自信がないときは日本語で、チャレンジするときは英語で、と分けることができました。
受講生3
他の授業では、英語しか喋ってはいけないとかっていう場合もあります。
この授業では、英語にもチャレンジできるし、自信がない人は日本語で意見が言える。
意欲的にチャレンジできますよね。

英語が苦手な受講生でも安心して挑戦できる環境があるんですね。私も参加してみたいです。モチベーションが高くなりそうですね?

受講生1
先生が、合間、合間に、授業内容とちょっと違うことをポロッと言うんです。
常に興味を持って取り組むことができました。
受講生2
英語に関して言えば、スカダー先生の純粋なネイティブ英語だけでなく、ドボルー先生はフランス訛りの英語も聞くことができました。
でも、そういう経験ができるっていうのもいい経験になると思いました。
いろんな国の英語がある。いろんな国の英語が聞けるっていうのはよかったです。

これは、役に立ちそうだなって思ったことはありますか?

受講生1
毎回のディスカッションを通して、自分の意見を考える力、発言する力がついたと思います。

授業では、TOEICにも挑戦したんですか?

受講生1
私は、4月の275点から、12月で565点にアップすることができました。
もちろん経営学部のいろんな英語教育や、いろんな先生にお世話になりました。
中でも、この授業のコンペティションはかなり刺激になりました。
4月の試験結果を見て、倍にしてやろうと決意していたので、嬉しかったです。
受講生1
高校のときはひたすら暗記するという授業でしたが、経営学部のグローバルビジネス英語に触れ、将来使える英語を学ぶことができました。
モチベーションはとても上がりましたし、英語の勉強の持続ができるようになりました。

自信にあふれていますね?

受講生2
それはもうめちゃくちゃ自信がつきました(笑)
特にTOEICではリスニングが伸びていました。これは嬉しかったですね。
ぜひ未来の創大生にもおすすめしたい授業です。